「JUST Suite 2008 つながるレビュー」第三回です。
第二回:一太郎なら日本語機能が○(2008/2/14 (木))
第一回:バージョンアップ! 一太郎2008(2008/2/ 8 (金))
一太郎の日本語機能は、一太郎を使う時しか利用できません。が、ATOKは、ネット上での文字入力や、他のアプリケーション上でも利用ok。日本語を賢く使いこなすために、ATOKの機能をチェックしてみます。
ATOKのパワーアップ
ATOK 2008を使い始めて、まず気がついたのが、変換候補に付属して表示される「文字種情報」。パソコン上でプロポーショ
ナルフォントが一般的になったせいで、半角なのか全角なのか、変換候補をパッと見てもよく分からないことがあります。それが、この情報によって一目瞭然となりました。特に、web上では半角カタカナや半角記号は使いたくないものですから、うっかり使ってしまわないように、確定する前に判別できるのは大助かりです。ただ、「ひらがな」という表示には、最初とまどいました。よく変換候補を見てみると、漢字をひらいてひらがなにしてますよ、無変換で確定しているのではではありませんよ、という意味なのでしょうけれど、ちょっと違和感があるかもしれません。
評価:わかりやすさに座布団4枚 ◆◆◆◆◇
ATOKダイレクトを活用
「ATOKダイレクト」とは、「ATOK」を「外部のコンテンツ」を結びつけて使おう、というもの。ATOK2007でも利用可能です。この機能を使うには、ATOKバリューアップサービス[ベータ]のサイトから、必要なモジュールをダウンロードする必要があります。
この機能の利点は、ATOKの外にある機能を、ATOKから呼び出して利用できることから
- 利用者が直接扱うのは使い慣れたATOKであることから、インタフェース的にとっつきやすい
- 情報の本体が外部にあることから、その外部機能が動的に変化していくことで、情報が常に新しくなっていくこと
の2点にあると感じます。ただ、操作方法が
- キーワードを入力する
- スペースキーを押して変換する
- [Ctrl]+[Insert]キーを押す
という段階が必要なことから、少し手間がかかるなあと思います。というのも、[Insert]キーを使おうとすると、指がホームポジションから離れてしまうからです。このあたりは、慣れもあるでしょうけれど。
初めて利用してみたとき、「ATOKダイレクト for はてな」で「はてなダイアリー注目のキーワード」を呼び出してみようとしても、うまくいかずに戸惑いました。「@はてな」(他のキーワードもあります)と入力して変換するのですが、私の環境では、「@/はてな」と認識されて「@」だけが変換対象となっていたために、[Ctrl]+[Insert]キーを押しても、「はてなダイアリー注目のキーワード」が呼び出されなかったのです。注目文節を「@はてな」全体にして変換、[Ctrl]+[Insert]キーでうまくいきましたが、最初は、「ATOKダイレクト」がうまく機能していないのか不安になり、[ATOKダイレクト-環境設定]を何度も確認してしまいました。
評価:ATOKの拡張機能に 座布団4枚 ◆◆◆◆◇
推測変換・省入力変換でキー操作の軽減を
ここからは、ATOK2008の新機能ではありませんが、ATOKの便利機能として私が押していきたいものを紹介します。
「よろしくお」と入力したところで、自動的に「よろしくお願いします。」という小さなウィンドウが表示される「推測変換」。以前入力したことのある文章の中から、これから入力するんだろうな、と思われる語句を呼び出してくれる優れもの。これと「省入力変換」を活用すると、いちいち全文を入力しなてくもよいですから、キー操作はずいぶん軽減されます。こういった機能そのものについては、携帯電話の入力でもおなじみの方が多いと思います。
でも、今回は「よろしくお願いします。」ではなく「よろしくお願いいたします。」と入力したいのだけどなあ……という場合、いちいち「よろしくお願いいたします。」と手入力しなくても、[TAB]キーを使って、省入力候補を表示させ、そこから「よろしくお願いいたします。」を選択したほうが、キー操作は少なくてすみます。また、そうしておけば、以降の推測変換候補も「よろしくお願いいたします。」が先頭候補に。つまり、推測変換も学習しているのです。通常の辞書学習機能と同様に、不要になった推測変換候補の削除もできます。
評価:省入力・推測変換の便利さ 座布団5枚 ◆◆◆◆◆
住所録を入力するときに、この機能を使った「郵便番号変換」を便利に使っています。ただ、出てくる変換候補に都道府県名が付いているのが、ちょっと不便。7桁郵便番号と併用するので、都道府県名は省略する派なのです。もちろん、上記のように次の変換候補(都道府県名無し)を出して学習させれば、都道府県名なしの変換候補を先に持ってくることはできるのですが、別の郵便番号を入力すれば、また都道府県名が付いてくる。楽々はがきや、ATOk付属の「JS郵便番号検索ツール」のように、「都道府県を付加する」かどうか、ユーザに決定権を預けて欲しいと思うのです。
「郵便番号変換」には、[F3]キーを使う方法もあります。郵便番号と該当住所のダブル入力をしたい時には、[F3]キーを使ったほうが断然便利。というのも、[F3]キーを押した上で推測変換を使えば、両方いっぺんに確定できるのです。ただ、作表済みの住所録で罫線内に収めたいときには使えない。そんなときには三四郎の出番なのですが、それはまた日を改めて。
評価:都道府県名無しを第一候補にして 座布団2枚 ◆◆◇◇◇
ATOK小ネタ集
正しい日本語を知っているようで知らない場合も多いもの。また、「2ちゃんねる語」など、知っててあえて間違った使い方をしている時の癖が、うっかり通常の文書入力で出てしまっては大問題。そんな凡ミスも、ATOKがきっちり指摘してくれます。
カタカナ語も分かりにくいところ。「シュミレーション」「シミュレーション」どっちだろう?と迷ったとき、ファンクションキーを使って強制的にカタカナ変換をせず、スペースキー変換をすれば、自分が入力したものが間違いならば、ATOKはそれを指摘してくれます。
カタカナ語の誤り指摘については、ATOK2008で機能がアップしているので、一般語となっているカタカナ言葉を入力するときには、普通にスペースキーで変換することをオススメします。また、そのときには、単語単位で変換するのではなく、文章で入力するのが重要。
ATOKは、文章のつながりから、間違っているのかどうかを判断してくれます。
評価:ATOKは頼りになる奴 座布団5枚 ◆◆◆◆◆

次回レビューは、2月27日(水)です。 (3/31 リンク更新)
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